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2016年1月22日金曜日
野村万作・萬斎 新春 狂言 掛川公演
掛川市生涯学習センターホールにて、
野村万作・萬斎狂言を観てきました。
番組は「三番叟」「二人袴」
三番叟を踏んだのは萬斎さん
テレビで観ている物腰の柔らかい雰囲気と違い、格式とダイナミックな躍動感を合わせ持つ、
力強い舞をみて、伝統芸能の世界に魅了されました。
万作さんは「二人袴」の親役で出演
あらすじ
聟入り(結婚後、妻の実家に初めて挨拶に行く事)の日。
舅の家では準備を整え、聟が来るのを心待ちにしている。
一方の聟は、一人で行くのは心細いからと父親(万作)に舅の家の門前まで付き添われてやってくる。
聟に礼装の長袴をはかせてやり、父は表で待っていたのだが、太郎冠者(舅家の侍従)に見つけられてしまい、父親も舅に挨拶をすることになってしまう。しかし、礼装の長袴は一つだけ。
さて、この親子はどうやってこの場を切り抜けるのか、、、
あらすじだけでも、十分に面白そうでしたが、実際の演目を観ると会場からも笑い声が絶えない程でした。
それにしても万作さん、まだまだ若い!
1931年生まれの84歳!
この年齢になっても最前線で活躍する超人。
人間国宝にも指定されるわけです。
そんな重要人物の演舞が観れてとても感激しました。
萬斎さん
万作さんの息子で1966年生まれ49歳。
ご存知の方も多いと思いますが、狂言以外でも一般の俳優としてドラマ、映画、舞台などで活動を行っており、端整な容姿と気品ある物腰、独特の発声等で存在感を示しています。
1994年に出演した大河ドラマ『花の乱』や、1997年のNHK朝の連続テレビ小説『あぐり』に出演し、知名度があがったようです。
その後、2001年に映画『陰陽師』で主演し、また2008年に木曜時代劇『鞍馬天狗』で主演の鞍馬天狗(倉田典膳)を演じました。
また、2012年には『のぼうの城』にも主演しています。
『のぼうの城』は豊臣秀吉が小田原北条攻めをした際の忍城という北条方の支城を舞台にした映画です。
とてもいい作品なので是非見てください。
今回狂言を会場で観て感じたこと。
画面越しで伝統芸能を観るとBGMしか音が無く、演舞者にしか視点がいきません。
しかし、実際には演舞中の楽曲も舞台上の出演者が演奏しています。
同じ空間にいるとそれをとても実感します。
演舞者の息遣い、着物の擦れる音、足を擦る音。
画面越しだと別世界の人達だと感じますが、実際には同じ人。
ただ、だからこそ、その世界を極めて魅せる側の人間ということに凄さを感じます。
尊敬するし、そちら側に近付きたいとも思います。
最近は文明の発達もあり、演劇一つにしても様々な演出が施されています。
しかし、狂言や能のように限られた出演者、台詞、楽器であれだけの世界観を創り出すこともできています。
お金や人や道具が無くても、やりようで何とかなると感じました。
視覚や聴覚だけに印象を与えるのではなく、観ている人の心や記憶に印象が残るような事をしていきたい。
そう強く思った1日でした。
いやぁ、伝統芸能って本当にいいものですね
また、機会があれば観に行ってみたいです。
では、また次回‼︎
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